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高気密・高断熱の家ってどんな家?【滋賀県甲賀市新築コラムVol.384】

2023.04.20

甲賀市、湖南市、蒲生郡日野町、竜王町、東近江市で注文住宅をご検討される皆様こんにちは。

 

ハウスメーカーや工務店などの広告やモデルハウスで「高気密・高断熱」という言葉をよく聞きませんか?

今回は「高気密・高断熱」についてと、メリット・デメリットについても触れていきたいと思います。

 

高気密・高断熱の家ってどんな家?


そもそも、高気密、高断熱とは何でしょうか。

高気密な家とは

高気密な家とは木造軸組工法で建てられた木造住宅のことをいいます。大工さんがどんなに丁寧に建てたとしても、壁や天井、窓枠などに、ちょっとした隙間が空いているものなのです。寒いなと隙間風を感じるほどではなくても、目に見えないほどの隙間から空気は出入りします。その為、冬には外の冷たい空気が入りこみ、逆に室内の暖かい空気は外へと出てゆく。夏は外の熱い空気が室内に入り、せっかくエアコンで冷やした涼しい空気が逃げてしまうなどなど。この隙間が多ければ多いほどエアコンや暖房の効きにくい家になってしまうのです。

高気密な家は工場で生産された精度の高い建築部材や、断熱材、防湿シート、気密テープなどを使いできるだけ隙間をつくらないようにして建てられている家のことです。

 

高断熱な家とは

外の空気の温度は壁や窓を通して家の中に伝わってきます。断熱性能が十分ではない家が冬に寒く、夏は暑いのはこのためです。そこで外壁と内壁の間に断熱材を入れたり、断熱性の高い窓を採用して断熱性能を高めているのが高断熱な家となります。

高気密・高断熱な家は、冷暖房で快適な温度にした室内の空気が逃げにくく、外の寒さや暑さの影響を受けにくい。効率よくあたためたり冷やしたりできるということは、省エネで光熱費を抑えることができるということ。家の広さや間取りにもよるが、エアコンや暖房器具の台数が少なくて済む場合も。筆者は現在、冬の気温がマイナス10度まで下がるのが当たり前の北海道に住んでいるが、最近は、ストーブ1台で家中があたたまるほどエネルギー効率の高い家が珍しくない。

 

冬はヒートショックの防止にも繋がる

「ヒートショック」という言葉を聞いたことはありませんか?これは急激な温度変化にさらされたときに、血圧が急上昇、急降下して体に影響し、脳梗塞や心筋梗塞などになってしまった状態のことをいいます。

「暖かいリビングから寒い外へ行った時、底冷えする脱衣室から急に高温のお風呂に入ったときなどに起こしやすく危険です。高気密・高断熱の家は、各部屋ごとの温度差が少ないため、ヒートショックの防止につながります」

また室内の壁表面温度が室温に近く均一だと、空気の対流による静電気が起きません。壁にホコリが付きにくいなどのメリットもあるのです。天井の近くの壁紙がなんとなく黒ずむなどということが少なく掃除が楽な家になります。

 

 

高気密・高断熱の家、冬の結露や夏の暑さは大丈夫なの?

結露を防ぐには気密、断熱、換気のバランスが大切

外気の影響を受けにくい高気密・高断熱の家。上で紹介したように省エネになり、ヒートショックの防止にもつながるなど、メリットは多数あります。では注意点やデメリットはどうでしょうか。

気をつけたいのは結露、カビの原因にもなってしまうため厄介な現象です。壁の中に断熱材を入れる場合、柱と断熱材の間に小さな隙間ができ断熱材と柱の温度差によって結露ができる場合があります。これは壁内結露といわれ、建物の劣化やカビの原因になるもの。窓やサッシに発生する結露も傷みやカビの原因となるので家にとって大敵です。防ぐには、暖かい空気に含まれている余分な湿気を換気で排出することが大切になります。

2003年の改正建築基準法で、住宅には24時間換気システムの設置が義務づけられました。
しかし、気密性が高くなければ換気はうまくいきません。また気密性が高くても窓の断熱性が低いと、冷えた硝子やサッシが結露してしまいます。結露やカビが発生しにくいのは、適切な湿度に保たれ、家の中に温度ムラがない環境。そのためには気密、断熱、換気のバランスが重要となるのです。バランスの取り方は家を建てるエリアの気候によって違いますので、建築を依頼するハウスメーカーや工務店に確認しましょう。

デメリットというほどのことではないかもしれませんが、気密性の高い家の場合は暖房器具選びに制約が出ます。炎の熱で部屋を暖める開放タイプの石油ストーブは、室内の二酸化炭素濃度が上がってしまう為に定期的に窓を開けて換気をしなければなりません。すると、折角暖めた空気を高気密・高断熱の家でバランスを保っていても、外の冷気を家の中に入れてしまうことになるのです。(FF式ファンヒーターの場合は、外の空気を吸い込んで燃焼し、燃焼後の排気ガスは外に出すため二酸化酸素濃度が上がる心配はありません。)

 

窓からの「熱」は遮熱性の高い窓ガラスで防ぐ

高気密・高断熱の家は夏でも涼しく過ごせるはず。しかし、暑さの厳しいエリアで、南側に大きな窓がある日当たりのよい家などの場合、窓から入る太陽の熱が室内にこもってしまうケースがある。これは、ガラスを通った日射(光)が熱になって室内をあたためるため。断熱性の高い窓ガラスは熱を外へ逃さず、部屋の中に熱がたまってしまう。夏の暑さを防ぐには、日射を反射させる遮熱性能を備えた窓ガラスを選ぶのが方法のひとつだ。

 

断熱にはどんな工法があるの?

主な断熱工法は「内断熱」と「外断熱」

一般的な木造住宅で使われている主な断熱工法は「内断熱」といわれる充填断熱工法と、「外断熱」といわれる外張り断熱工法の2種類になります。内断熱は断熱材を外壁と室内の壁の間や、天井の上、床下などに詰める方法で、断熱材の厚さや種類によって違いますが、材料費や施工費などのトータルコストは外断熱に比べて抑えやすくなっています。外断熱は構造材の外側を断熱材でくるむ方法で、内断熱に比べてコストは高くなりますが、家全体を覆い、外からの熱を伝える箇所が少なく断熱性が高いこと、気密性を確保しやすいことがメリットとなります。

このどちらの工法でも、断熱性と気密性を確保する施工力が必要です。最近はそれぞれのメリットを活かし、内断熱と外断熱を併用するケースも増えてきました。

 

 

まとめ


・高気密な家とは精度の高い建築部材などを使いできるだけ隙間をつくらないようにして建てられている家のこと。

高断熱な家とは断熱材を入れたりなどして断熱性能を高めるようにして建てられた家のこと。

・内断熱は天井の上や床下などに断熱材を詰める方法で施工費を外断熱より抑えられる

・外断熱は構造材の外側を断熱材でくるむ方法で家を覆うので施工費が内断熱よりもかかってしまうが断熱性などは高い

・最近はそれぞれのメリットを活かした併用するケースも増えてきている

 

 

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