BLOG・COLUMN

スタッフブログ・家づくりコラム

擁壁の種類、費用、注意点について【滋賀県甲賀市注文住宅コラムVol.419】

2023.08.31

滋賀県の甲賀市、湖南市、蒲生郡日野町、竜王町、東近江市で注文住宅をご検討される皆様こんにちは、びわこホームです。

 

近年、都市部や住宅地などでの土砂崩れや地盤沈下などのリスクを軽減するために、擁壁の需要が増加しています。

擁壁とは、斜面の安定や土砂の崩壊を防ぐために設置される構造物のことです。擁壁という言葉にあまり馴染みはないかもしれませんが目にしたことのない方はほぼいらっしゃらないでしょう。

今回は私達の生活に溶け込んでいる擁壁の種類や設置に伴う費用、注意点などについて詳しく解説していきます。

 

擁壁の種類、費用、注意点について


擁壁とは何か

擁壁とは、土砂崩れや地滑りなどの自然災害から土地や建造物を保護するために用いられる構造物の一つです。斜面や崖の基部に設置され、土砂の圧力を受け止めて安定させる役割を果たします。擁壁はその形状や構造によってさまざまな種類に分けられます。

 

擁壁の種類

  1. 重力式擁壁: 重力式擁壁は、コンクリートや石材を使用して構築される基本的なタイプです。自重を利用して土圧に対抗する仕組みで、設計が比較的シンプルです。一般的に広い土地が必要ですが、耐久性に優れています。
  2. コンクリート製擁壁: コンクリートを使用した擁壁は、重力式や鉄筋コンクリートの構造があります。高い強度を持ち、長期間の使用に耐えることができます。特に都市部や交通インフラの周辺で使用されることが多く、耐久性と安定性を追求する場合に選ばれます。
  3. 重ね式擁壁: 重ね式擁壁は、複数の段に分かれた擁壁を積み重ねて使用する方式です。各段の土圧を均等に分散するため、安定性を高めることができます。景観との調和を考えやすく、緑地化と組み合わせることで美しい環境づくりが可能です。
  4. 対抗式擁壁: 対抗式擁壁は、土圧に逆向きの力を発生させることで斜面を支える構造です。通常の擁壁よりも小さい面積で効果を発揮できるため、場所に制約がある場合に有用です。特に狭いスペースや斜面の先端などで効果を発揮します。
  5. 網状擁壁: 網状擁壁は、鉄筋やコンクリート製の構造物を組み合わせて使用する方法です。複雑な形状に適応しやすく、斜面の安定性を確保します。地震などの外力にも対応できるため、地域の特性に合わせて選ばれることがあります。

 

 

擁壁の費用

擁壁の費用は、設置する擁壁の種類、高さ、長さ、地域の地質条件などによって異なります。基本的には、コンクリート製のものや対抗式の擁壁の方が設計と施工が複雑であるため、他のタイプに比べて費用が高くなる傾向があります。また、地盤調査や設計の段階でかかる費用も考慮する必要があります。

 

 

擁壁の注意点

擁壁の設置に際しては、いくつかの注意点を押さえることが重要です。

  1. 専門家のアドバイスを受けること: 擁壁の設計や施工は専門的な知識と技術が必要です。地盤調査や耐久性の検証など、専門家のアドバイスを受けながら進めることが大切です。
  2. 法規制と許認可: 擁壁の設置には地域の法規制や許認可が必要な場合があります。建築基準法や地方自治体の条例を遵守し、設置計画を進めることが必要です。
  3. 維持管理の重要性: 擁壁は長期間の使用に耐える構造物ですが、定期的な点検と保守管理が必要です。劣化や損傷の早期発見と修復を行うことで、安全性を確保できます。
  4. 地盤の特性を考慮すること: 地盤の特性や地質条件によって、適切な擁壁の種類や設計が異なります。地盤調査を通じて、最適な擁壁を選定しましょう。

 

まとめ


擁壁は土砂崩れや地滑りなどの自然災害から保護するための重要な構造物です。重力式、コンクリート製、重ね式、対抗式、網状擁壁などの種類があり、地域の特性や設置条件に合わせて選定することが大切です。設計や施工は専門家のアドバイスを受けつつ行い、法規制や維持管理にも注意を払いながら、安全で耐久性のある擁壁を実現しましょう。

お電話での問い合わせ・ご相談

0120-76-0148

受付 / 9:00~20:00 (火・水定休)