スタッフブログ・家づくりコラム
ご近所トラブルは家づくりで防げる?設計・外構でできる工夫とは【滋賀県甲賀市新築コラムVol.552】
2026.08.05
ご近所トラブルは家づくりで防げる?設計・外構でできる工夫とは
はじめに|「いい家」は建物だけでは決まりません
マイホームを建てるとき、多くの方がこだわるのは間取りやデザイン、住宅性能ではないでしょうか。
「広いリビングにしたい」
「家事がしやすい動線にしたい」
「収納をたくさん確保したい」
どれも快適な暮らしを実現するために大切なポイントです。
しかし、実際に住み始めてから「もっと考えておけばよかった」と感じることは、建物そのものではなく周辺環境との関わり方であることも少なくありません。
例えば、
- 車が出入りしにくい
- お隣との距離が思ったより近かった
- エアコンの室外機の位置が気になる
- 洗車の排水が道路へ流れてしまう
- リビング同士が向かい合い、お互いにカーテンを閉めたまま生活している
こうしたことは、住み始めて初めて気付くケースも多くあります。
もちろん、すべてを予測することはできません。
しかし、設計や外構計画の段階で少し意識するだけで、防げることもたくさんあります。
今回は、住宅会社の視点から「長く気持ちよく暮らせる家づくり」のために、設計段階で考えておきたいポイントをご紹介します。
毎日使う駐車場だからこそ、使いやすさはとても大切
家を建てるとき、駐車場は「車が停められれば十分」と考えられがちです。
しかし、実際には毎日何度も使う場所だからこそ、小さな使いにくさが積み重なり、大きなストレスになることがあります。
例えば、
- 車を出すたびに何度も切り返しが必要になる
- 道路との角度が悪く出入りしづらい
- 来客用の車を停める場所がない
- 駐車すると人が通りにくくなる
こうした状況では、自分たちだけでなく、ご近所にも影響を与えてしまう場合があります。
前回のコラムでもご紹介したように、来客時の路上駐車が原因で、ご近所との関係がぎくしゃくしてしまうケースもあります。
もちろん、一時的な駐車がすべて悪いわけではありません。
ですが、「来客が多いご家庭だから」「将来子どもが車に乗るようになるから」といったライフスタイルまで見据えて計画することで、住み始めてからの不便を減らすことができます。
土地の広さによっては難しい場合もありますが、駐車スペースの配置や車の向きを工夫するだけでも、日々の使いやすさは大きく変わります。
「道路との関係」を考えることも家づくりの一部
家づくりでは、建物の配置ばかりに目が向きがちですが、道路との関係も暮らしやすさを左右する重要なポイントです。
例えば、
- 道路幅は十分あるか
- 車同士がすれ違いやすいか
- 見通しは良いか
- 車庫入れはしやすいか
こうしたことは、図面だけでは分かりにくい部分でもあります。
実際に現地へ行き、朝・昼・夕方など時間帯を変えて見てみると、
「意外と交通量が多い」
「通学路になっている」
「朝は車が多くて出にくい」
といったことに気付く場合もあります。
また、道路には雨水を流すためのわずかな勾配が付いています。
そのため、洗車や庭の掃除で流した水が、自分では気付かないうちに道路を伝ってお隣の前まで流れてしまうこともあります。
最近では、こうした排水がきっかけとなり、ご近所との関係が悪化したという事例も話題になりました。
「少し水が流れるだけ」と思っていても、それが毎週続けば気になる方もいるかもしれません。
家づくりでは、建物だけでなく敷地全体の排水計画も重要な設計要素です。
道路との高低差や勾配を確認しながら計画することで、住み始めてからのトラブルを防ぎやすくなります。
外水栓の位置は「使いやすさ」と「周囲への配慮」の両立を
外水栓は、庭の水やりや洗車、掃除など、さまざまな場面で活躍します。
そのため、「使いやすい場所に設置したい」と考えるのは当然です。
しかし、使いやすさだけを優先すると、思わぬ不便につながることもあります。
例えば、
- 洗車をすると道路へ排水が流れやすい
- ホースが歩道にはみ出してしまう
- 隣家との境界付近で作業することが多くなる
などです。
もちろん、外水栓そのものが悪いわけではありません。
大切なのは、「どこで、どのように使うか」を想定して計画することです。
例えば、洗車をすることが多いご家庭であれば、排水の流れも含めて検討しておくことで、より安心して使うことができます。
こうした細かな部分は、住み始めてから変更するのが難しいため、設計段階でしっかり相談しておくことをおすすめします。
室外機やエコキュートの設置場所にも気配りを
エアコンの室外機やエコキュートなどの設備機器は、生活に欠かせない設備です。
一方で、設置場所によっては、ご近所への影響が出ることもあります。
例えば、
- 室外機の風が隣家の窓へ直接当たる
- 洗濯物へ温風が流れてしまう
- エコキュートの運転音が寝室近くに響く
といったケースです。
普段は気にならなくても、夏場や冬場など使用頻度が高くなる季節には、「思ったより音がする」「風が気になる」と感じることもあります。
そのため、設置スペースがあるからそこに置く、という考え方だけでなく、
「風はどちらへ流れるか」
「お隣の窓はどこにあるか」
「生活時間帯に影響はないか」
といった視点も大切です。
住宅会社では、こうした細かな部分も含めて敷地全体を見ながら計画を行っています。
だからこそ、気になることがあれば、設計の打ち合わせで遠慮なく相談してみましょう。
窓の配置は「明るさ」だけでなくプライバシーも考える
家づくりでは、リビングを明るくしたい、風通しを良くしたいという理由から、大きな窓を希望される方が多くいらっしゃいます。
もちろん、自然光をたっぷり取り込める住まいは魅力的です。しかし、窓は「室内から外を見る」ためだけのものではありません。
外からも室内が見える可能性があることを忘れてはいけません。
例えば、
- リビング同士の大きな窓が向かい合っている
- ダイニングがお隣の庭に面している
- ウッドデッキを設けたものの視線が気になって使えない
このようなケースでは、せっかく設けた大きな窓でも、一日中レースカーテンやシャッターを閉めたままというご家庭もあります。
大切なのは、窓を大きくすることではなく、「どこに」「どの高さで」「何を目的に」設けるかです。
例えば、高窓やスリット窓を活用したり、視線が交わりにくい位置へ配置したりすることで、明るさを確保しながらプライバシーにも配慮できます。
住宅会社では、敷地だけを見るのではなく、隣家の窓や庭の位置も確認しながら設計を進めています。
住み始めてから「見られている気がする」と感じることがないよう、周辺環境も含めた計画が大切です。
フェンスや植栽は「境界線」ではなく「心地よい距離感」をつくるもの
外構工事というと、門柱やアプローチ、駐車場などデザインに目が向きがちです。
しかし、フェンスや植栽には見た目以上に重要な役割があります。
例えば、
- お互いの視線をやわらげる
- 子どもの飛び出しを防ぐ
- ボールやおもちゃが道路へ出るのを防ぐ
- 境界を分かりやすくする
など、安心して暮らすための役割も担っています。
一方で、高すぎるフェンスは圧迫感を与えたり、風通しや採光に影響したりすることもあります。
また、植栽も「植えたら終わり」ではありません。
年月とともに成長し、
- 枝がお隣へ伸びる
- 落ち葉が飛ぶ
- 実が道路へ落ちる
など、新たな課題が生まれる場合もあります。
だからこそ、将来の管理まで考えた樹種選びや配置計画が大切です。
子どもが安心して遊べる庭づくりも設計の工夫から
前回のコラムでは、道路でのボール遊びや遊ぶ場所によるご近所トラブルについてご紹介しました。
もちろん、子どもが元気に遊ぶことは成長に欠かせません。
だからこそ、「遊ばないようにする」のではなく、「安心して遊べる環境をつくる」という考え方が大切です。
例えば、
- リビングから庭が見える配置にする
- フェンスで道路との境界を明確にする
- 芝生や人工芝など転びにくい素材を採用する
- 家族で遊べるスペースを確保する
このような工夫によって、お子さまだけでなく、ご家族も安心して過ごせる住まいになります。
また、小さなお子さまがいるご家庭では、将来の成長も見据えて庭の使い方を考えておくと、長く快適に暮らしやすくなります。
土地選びでは「家」だけでなく「暮らし」を想像してみましょう
土地探しでは、
- 価格
- 面積
- 学校までの距離
- 日当たり
などを重視される方が多いと思います。
もちろん、どれも重要なポイントです。
しかし、それと同じくらい確認しておきたいのが、「その土地でどのような暮らしになるか」です。
例えば、
- 道路の幅は十分あるか
- 車の出入りはしやすいか
- ゴミ置き場は近すぎないか
- 隣家との距離はどのくらいか
- 将来周辺に住宅が建つ可能性はあるか
- 道路の勾配や排水はどうなっているか
図面だけでは分からないことも、現地を歩くことで見えてくることがあります。
できれば平日と休日、昼と夕方など、時間帯を変えて現地を訪れてみるのもおすすめです。
生活している様子を見ることで、「ここなら安心して暮らせそう」と感じられるかどうかも判断しやすくなります。
家づくりは「完成」がゴールではありません
家は建てた瞬間がゴールではなく、その日から何十年と暮らしが続いていきます。
だからこそ、
- 毎日の車の出し入れ
- ご近所とのあいさつ
- 子どもの成長
- 季節ごとの暮らし方
そうした日常を想像しながら家づくりを進めることが大切です。
住宅性能やデザインはもちろん重要ですが、それだけでは「暮らしやすい家」は完成しません。
周辺環境や敷地条件、ご近所との距離感まで含めて考えることで、本当に住み心地の良い住まいになります。
住宅会社だからこそ、お手伝いできることがあります
家づくりは、多くの方にとって一生に一度の大きな買い物です。
そのため、「建物」だけに目が向いてしまうのは自然なことです。
しかし、私たち住宅会社は、お客様がその家で何十年と暮らしていくことを考えながらご提案をしています。
例えば、
- 駐車場は出入りしやすいか
- お隣との視線は気にならないか
- 設備機器の位置は適切か
- 庭や外構は将来も管理しやすいか
図面だけでは分からない部分も、一緒に考えながら計画を進めていきます。
「この配置で本当に暮らしやすいかな?」
そんな小さな疑問も、遠慮なく相談していただくことで、住んでからの満足度は大きく変わります。
まとめ|住み始めてからの笑顔は、家づくりの工夫から生まれる
このシリーズでは、ご近所トラブルの事例や、その背景にある「ちょっとした認識の違い」についてご紹介してきました。
ご近所トラブルの多くは、決して誰かが悪いというものではありません。
生活スタイルや価値観が異なる人同士が暮らす中で、少しずつ気持ちがすれ違ってしまうことが原因となるケースがほとんどです。
だからこそ、住み始めてからの思いやりはもちろん、家づくりの段階から「長く気持ちよく暮らせる環境」を考えておくことが大切です。
駐車場や窓の配置、外構や設備計画など、一つひとつは小さな工夫かもしれません。
しかし、その積み重ねが、ご家族だけでなく、ご近所の皆さんとも心地よく暮らせる住まいにつながっていきます。
びわこホームでは、間取りやデザインだけでなく、その土地でどのような暮らしを送るのかという視点も大切にしながら、お客様一人ひとりの家づくりをお手伝いしています。
「建てて良かった」と何年先も感じていただける住まいを、一緒につくっていきましょう。
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