スタッフブログ・家づくりコラム
換気不足が招く落とし穴【滋賀県甲賀市新築コラムVol.516】
2025.09.05
換気不足が招く落とし穴
~結露・カビ・健康リスクを防ぐために~
前回の「換気口の種類と特徴を知ることから始めよう」はコチラ
1. 換気をサボるとどうなる?
24時間換気システムは「常にON」が基本ですが、実際には「冬の寒さ対策」や「電気代節約」を理由に止めてしまう方が少なくありません。ところが、止めてしまうと数時間で室内の空気は汚れ、湿度も上昇します。
とくに冬場は窓や壁が冷えているため、余分な湿気が一気に結露となり、以下の問題を引き起こします。
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サッシやカーテンが濡れてカビの温床に
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押入れや家具の裏側で目に見えないカビが繁殖
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ダニが増え、アレルギー症状が悪化
換気を止めることは「省エネどころか、家と健康の大敵」といえるのです。
2. 結露のメカニズム
結露は、空気中の水蒸気が冷えた部分に触れることで水滴となる現象です。
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冬の窓ガラス:外気で冷えたガラスに、室内の湿気が触れて発生
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押入れや家具の裏:空気が滞りやすく、外壁との温度差で発生
つまり「湿気」と「温度差」がそろえば、家のどこにでも結露は起こり得ます。
3. 結露がもたらすカビと健康被害
カビは温度20~30℃、湿度70%以上で急激に繁殖します。
放置すると、以下のような健康リスクが懸念されます。
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アレルギー性鼻炎やぜんそく
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皮膚炎やかゆみ
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小さなお子様や高齢者は免疫力が下がりやすく、健康被害が大きくなりやすい
さらに建材にも悪影響を与え、クロスの剥がれや木材の腐朽につながることもあります。
4. 換気のサボり実例
実際にお客様から伺ったケースをご紹介します。
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事例1:冬だけ換気を止めていたご家庭
→ 窓際のカーテン裏が黒カビだらけになり、アレルギー症状が悪化。 -
事例2:給気口を塞いだケース
→ 室内が常にジメジメし、押入れ内の布団がカビ臭くなってしまった。
このように「少しの工夫のつもり」が、結果的に大きなトラブルを呼び込むことがあるのです。
5. 換気と冷暖房の両立
「でも、換気を続けると寒い/暑いのでは?」という声もよくあります。
ここでポイントになるのが家の性能と換気方式の選択です。
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第一種換気(熱交換型):温度差を抑えながら換気できる
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第三種換気:シンプルで安価だが、冷暖房効率は下がりやすい
もし第三種換気を採用しているなら、カーテン・内窓・断熱リフォームといった工夫で、温度差と湿気をコントロールするのも有効です。
6. よくある質問Q&A
Q. 電気代が気になるのですが?
A. 24時間換気の電気代は、月に数百円程度のケースが大半です。カビの除去や病気治療の費用を考えれば、止めない方が圧倒的にお得です。
Q. 結露を完全に防ぐことはできますか?
A. 完全になくすのは難しいですが、家の性能を理解し、換気・断熱・湿度管理を組み合わせることで大幅に減らせます。
Q. 既にカビが出てしまった場合は?
A. まず原因を突き止めることが重要です。安易な清掃だけでは再発します。換気方式の見直しや断熱改修が必要になるケースもあります。
7. 次回は…
第3回では、さらに一歩踏み込んで「換気方式の選び方と注意点」を解説します。
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「第一種・第三種、結局どちらを選べばいいの?」
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「メンテナンスを含めた長期的コストの違い」
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「ライフスタイル別の最適解」
といった疑問にお答えします。
8. 専門家に相談する安心
びわこホームには、営業担当だけでなく設計士やコーディネーターなど、住宅性能に精通した専門職スタッフが多数在籍しています。
「結露が心配」「換気システムを見直したい」と思われた方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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