スタッフブログ・家づくりコラム
オール電化にすべき?【滋賀県甲賀市新築コラムVol.391】
2023.05.15
甲賀市、湖南市、蒲生郡日野町、竜王町、東近江市で注文住宅をご検討される皆様こんにちは。
電気のみを使うため、ガス代がかからず安全性の高いオール電化。導入を迷っている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。ガスと比較して、果たして本当に電気代が安いのかも気になりますよね。
今回はオール電化にしようか検討されていらっしゃる方に、オール電化のメリットとデメリットについてご紹介していきたいと思います。
オール電化にすべき?
オール電化のメリットとデメリットをこちらで紹介していきます。把握することで、本当に自分にとってオール電化住宅が最適なのか判断することができます。オール電化住宅に向いている方、向いていない方の条件についても紹介するので是非参考にしてください。
オール電化とは
まず前提としてオール電化とは何か。オール電化とは、調理・空調・電気・給湯などの私たちの生活に欠かせない熱源をすべて電気で賄っている住宅のことを指します。キッチンなら「IH」、給湯だと「電気温水器」、暖房だとエコキュートの熱を利用した「床暖房」などがあります。
普及状況でいくと東日本大震災以降、電力会社によるPRの自粛などもありオール電化市場は縮小を続けていました。しかし現在では顧客にアピールする動きが活発化してきています。
新築戸建で採用されることの多いオール電化は新築住宅の着工戸数にも影響を受けやすく、今後その市場は縮小していくことが予想されています。ですが安全性のためにオール電化にする意向も多く、オール電化の採用率自体は今後上昇していくと見られています。
ではメリットとデメリットを見ていきましょう
オール電化にするメリット
①お湯や暖房を安く使える
オール電化の最大のメリット、それは光熱費の中でも大部分を占める「お湯」と「暖房」にかかるコストを安く抑えられるという点です。
オール電化向けの電気料金プランは夜間時間帯の電気の単価がとても割安に設定されており、安い夜間電力に利用して日中に使う分のお湯を沸かしておいたり暖房の蓄熱をします。
お湯の場合、電気の単価がガスよりも安くなる夜間にお湯を沸かすエコキュートや電気温水器を使うと安くお湯を使うことができます。エコキュートや電気温水器に夜間に沸かしたお湯をタンクに貯めておき、そのお湯を日中に使うのです。
暖房の場合、蓄熱暖房機は、蓄熱レンガという蓄熱体に夜間のうちに熱をためておき日中にその熱を放熱して暖めています。蓄熱暖房機から発せられる熱は輻射熱(自然放流)のため、室内全体をまんべんなく暖めることができます。エアコンと比べても、安い夜間電力の単価は日中の単価の1/2~1/3以下など大変安く設定されているため、暖房にかかるコストを安く抑えられます。
②電気・ガスの基本使用料を一本化できる
ガス併用住宅の場合は、ガス・電気それぞれに基本使用料がかかりますが、オール電化の場合は電気の基本使用料のみとなるので、基本使用料を一本化できます。
都市ガスと電気併用の場合、ひと月にかかる基本使用料はおよそ1914円
LPガスと電気併用の場合はおよそ2674円
そしてオール電化のみのひと月にかかる基本使用料は1716円。
基本使用料を比較してみると、ガスの基本使用料がかからないオール電化は基本使用料分を安く抑えられることがわかります。
光熱費を節約するためにオール電化の住宅を選んでいるなら、電力会社・電気料金プランを見直すことも大事。ご家庭にマッチしたものを選べば節約になりますので定期的に見直してみましょう。
③住宅内に熱源を持たず安全
オール電化はガスのように住宅内に熱源を引き込まないため、ガス漏れや不完全燃焼での一酸化炭素中毒の心配がないという安全性があります。またオール電化のキッチンはIHクッキングヒーターを使いますが、IHクッキングヒーターはガスコンロと比べて以下のようなメリットもあります。
- 炎が発生しないため、ガスよりも火災に対する安全性が高いとされている
- 室内に二酸化炭素を増加させるガスに対しIHクッキングヒーターは空気を汚さない
- 磁力線によって鍋自体を発熱させる(電磁誘導加熱)ため、キッチンまわりが熱くならない
- ガスコンロよりも汚れにくく、フラットなため手入れが楽
④震災時にタンクの水を利用可能
震災時などに、エコキュートや電気温水器のタンク内の水を一時的な生活用水として使用できます(飲用水としては利用できません)。また震災時は電気・ガス・水道の中でも、電気の復旧が一番早いとされています。
オール電化にするデメリット
①昼間の電気代が高くなる
オール電化向けの電気料金プランは夜間の電気の単価が安く設定されている分、日中の電気の単価が割高に設定されているのです。
その為夜間に使うエコキュートや蓄熱暖房機にかかる電気代はとても安く抑えられますが、調理や家事で使う家電やテレビ、ドライヤー、冷暖房やにかかる電気代などは割高になります。
また蓄熱暖房機は夜間の安い単価が適用されますが、床暖房やエアコンの暖房など日中使用する分は日中の高い単価が適用されます。
エコキュートの床暖房(エコキュートの温水を利用して床を暖める)の場合は、床暖房に使う温水は安い夜間電力で作られたものを利用していますが、日中お湯が足りなくなった場合は日中の割高な単価で焚き増しが必要となりますので要注意です。
②設置コストが高額
エコキュートや蓄熱暖房機は本体費用にプラスで設置工事費用がかかるため、設置コストが多くかかってしまいます。
エコキュートの場合は、本体のほかに基礎工事費用、電気工事費用や水道関連工事費用など、初めに設置する際に費用が多くかかります。
またエコキュートや蓄熱暖房機などは重量とスペースもな為、設置場所の確保や場所の補強などが必要になり更に費用がかかる場合もあります。
③IHクッキングは好みが別れる場合も
オール電化だと調理にはIHクッキングヒーターを使用します。IHクッキングヒーターはIH用の調理器具しか使用できないため、ガスに比べると使える調理器具が限定されます。
またガスのように直接炎が出ないため、火を使って調理するのが好きな方には少し物足りなく感じるかもしれません。
④停電時に冷暖房などが機能しない
オール電化は電気に大きく依存しているため、停電が起きた時は冷暖房やIHクッキングヒーターなどの全ての家電が使えなくなるのは大きなデメリットです。停電を予測するのは難しいですが、万が一のときのために準備しておくことはできます。
例えばカセットコンロは電気を使わないので、カセットボンベと合わせて常備しておくと停電時でも調理することができます。太陽光発電用の設備がある住宅ならば停電時でも電気が使えます。
まとめ
エコキュートや蓄熱暖房機は、翌日使うお湯・暖房量の不足や余分がないように普段使う分量を把握して設定しておくことが大切です。
翌日湯切れや熱切れを起こしてしまった場合などは追い焚きをしなければならず、日中の割高な単価で電気代が計算されるため、電気代がその分だけいつもより高くなってしまいます。
季節ごとや年度ごとに、ご家庭の使用状況に合わせて最適な設定を見直していきましょう。
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